独立行政法人国立青少年教育振興機構 国立立山青少年自然の家

立少で体験しよう!

体験プログラム

立山ジョイフレンド1 不動の森の野外ゲーム〜 グループ協力で取り組む野外ゲーム 〜

適期
5月~10月
所要時間
1.5~2時間程度 (時間を決めて実施も可能)
対象
小高学年~
主なねらい
◎友とのきずなを強める   ☆☆
◎グループで協力する    ☆☆
◎グループ意識を高める   ☆☆☆
◎個の活躍と承認のチャンス ☆☆

この活動プログラムは、森の中でグループで協力して、ゲームを楽しむ活動です。1.5時間~3時間の設定時間の中でいくつかの野外ゲームから内容を選択して実施します。
また、この活動は、ジョイ・フレンド2(森の中でのエンカウンター的ゲーム)の前段の活動として行うと、ジョイ・フレンド2でグループの凝集性、協力関係が高まります。また、ジョイ・フレンド2の後に行う流れもおすすめです。

1 このゲームの活動例

  1. 金塊さがし(かなり動的)
  2. ぼくらは地球探検隊(やや動的)
  3. 森のかくれんぼ (静的な活動)
  4. 音のOL(やや動的)
  5. 林間立ち木とり (動的)

1-1 立山黄金伝説:金塊(きんかい)探し

キャンプ場のサイトや森を使ったゲーム1~単純なものほど楽しいことも~

適期
4月~11月
所要時間
40分程度(時間を決めて実施も可能)
対象
小高学年~
主なねらい
◎友とのきずなを強める   ☆
◎グループで協力する    ☆
◎グループ意識を高める   ☆☆☆
◎個の活躍と承認のチャンス ☆
◎野外ゲームの楽しさを体験 ☆☆☆☆

1 準備するもの

  • 団体で準備するもの
    野外活動のできる服装,(必要に応じて時計)
  • 自然の家の貸出用具
    金塊探し用金塊

2 ゲームの説明

  • 「ここ立山は、鍬崎山に佐々成正が黄金を隠したという伝説があり、今もその黄金を探している人いるということです。
    さて、今日、その隠された金塊がこの森の中にたくさん落ちているのです。その金塊をどこのグループが一番見つけて集めることができるでしょうか。みんなのグループの力を見せてください。」
  • 落ちている金塊を拾い集めます。どこを探すかは、作戦タイムを取り、グループで相談します。
  • 制限時間内で見つけたつけた金塊をグループごとに集め、数を数え、計りで計量します。
    勝敗は、個数と重さポイントで決まります。
    個数ポイント:1個300点
    重さポイント:100グラム100点に換算して、重さポイントを計算します。
  • 重さのポイントを行わず、個数のみで勝敗を決める方法もあります。

ナイトゲームでの様子:懐中電灯を持って夜も楽しいな

金塊ゲット!!

班別に計量

3 ゲームの約束

(1)時間について

  • 制限時間は、20分程度です。制限時間がきたら集合、集計します。
    時計を見て集まるか、笛で合図します。
    集まり、見つけ具合を見て、延長時間を決め、その場合は、ポイント数を2倍に設定します。

(2)その他

  • けがの防止のため、走ってはいけません。

4 バリエーション

このゲームをもう少し動きのあるゲームにするために、時間による変動相場制にします。

  • 個数ポイントは、同じですが、重さポイントが変動していきます。
    開始から5分間は交換率500% 、5分を過ぎて10分まで交換率200%、10分から15分まで交換率150%、15分から終了まで交換率100%、終了後の再採集は300%
  • 各班が集計場所にならんでいる時も時計は進み、自分の金塊を計りに乗せた時点の時間が、レートの基準時間になります。 
  • 時間があれば、個数ポイントを10倍にして、みつけの残しを探すこともできます。
  • 計り終わった金塊は、グループごとに集め、最後に個数ポイント計算し、総計を計算します。

1-2 ぼくらは地球探検隊

キャンプ場のサイトや森を使ったゲーム2~夜のナイトゲームとしてもおすすめです~

適期
4月~11月
所要時間
40分程度(時間を決めて実施も可能)
対象
小中高学年~
主なねらい
◎観察力・集中力を高める  ☆☆☆☆
◎友とのきずなを強める   ☆
◎グループで協力する    ☆
◎グループ意識を高める   ☆☆☆
◎個の活躍と承認のチャンス ☆☆

1 準備するもの

  • 団体で準備するもの
    注意深く探せば見つかる物10個程度、ホイッスル
  • 自然の家の貸出用具
    ずんどうなべ

5分経つと見本をズンドウに戻します。1つ残してある物は、難しい題材で、臭い、葉の形、幹の模様など観察できるように、最後まで出したりもします。

見本を10個ぐらい採取し、ズンドウの中に入れておきます。見本をズンドウから取り出し、説明しながら、並べていきます。

笛を吹いて、戻ってきたら、並べます。指導者が、1種類ずつ、答合わせをします。子どもに持ってきてもらい、合っているか見ます。

2 ゲームの説明

準備:
周囲を歩き回って、注意深く探せば見つかる物を10個ほど(葉の形が特徴的な葉、穴のいくつかあいている葉、木の実、種子、動物の糞など)をあさぎりの森、こもれびの森、常設サイト、みはらしの森、スキーゲレンデの森の中から見本を一つずつ集めます。

シナリオ:

  • 「今から、皆さんは、太陽系の外の惑星から地球にやってきた探検隊になってもらいます。」「みなさんは、未知の地球のいろいろなものを採集し、自分たちの星に様々なサンプルをもち帰るという指名をうけています。」
  • 「さて、ここにみなさんが集める見本がこのシートの下にあります。今から見本をみなさんに解説します。解説が終わるとまた、シートをかけてしまいます。(物の難しさによって、スタートして5分間の観察用に見本を出しておきます。」
  • 「皆さんは、班で協力してその特徴を覚えて、森の中から見つけ出してください。見つけたら、一つだけとって来てください。班に一つだけです。」
  • 「さがす範囲は・・・・・・・・・・・・・・です。」
  • 「時間は、20分(範囲や見つけやすさで15分ほどでもよい)です。時間が来たら笛を吹きます。戻ってきてください。」
  • 「それでは、見本を見せます。」

ゲームの評価:
いくつ見つけることができたかで行います。

ふりかえり:
以下の点で話を聞きます。

  • それらの物がどのようなところに多く見られたか。
  • それらの品物と似ているものがなかったか。
  • 何を見つけるのが大変であったか、容易であったか。
  • 初めて感じたこと、発見したこと、不思議に思ったこと。

3 ゲームの約束

(1)時間について

  • 制限時間は、20分程度です。制限時間がきたら集合、集計します。  時計を見て集まるか、笛で合図します。

(2)その他

  • とって来る見本は、1つとします。
  • けがの防止のため、走ってはいけません。
  • グループは、離ればなれにならずに、声をかけたら集まれる近さで行動しましょう。
  • あさぎりの森、こもれびの森、常設サイトのエリアに移動する場合は、全員で移動します。
  • ウルシの葉のような葉は、採集しないように事前に説明します。

4 バリエーション

このゲームをもう少しグループのでの相談の場面を多く設定する工夫。
ゲーム名「これがぼくらの宝物バージョン」

  • それぞれの班が独自の考えで宝物となるような物を6個程度選んでもってきます。
  • さがす時間は20~30分を設定。

5 評価方法

  • 評価方法その1
    戻ってきたら、一つ一つの班が見つけた宝物をどこが宝物なのか説明しながら発表する。 他の班のどの班ももってきていなかったらボーナス点がもらえる。 ボーナス点は、100点とする。2つの班がもってきていたら、50点など班の数でボーナス点の設定を工夫する。 また、引率者の方で、5つほど、特別ボーナス用の見本をもってきておき、最後に引率者からの見本と同じならボーナスをプレゼントを行う。ボーナス点の合計で順位を決める。
  • 評価方法その2
    採集を5つにします。各班に5㎝四方のカードとマジックを渡しておきます。 戻ってきたら、各班に1000点の持ち点を渡し、それぞれの5つの物に0点から1000点の得点をカードに書いて付けます。 このときまで、自分たちが何をもってきたか他の班に見せないようにします。 全ての班が点数を付け終えたら、全員の前で、物と点数カードが見えるように置きます。 各班で、他の班と物が重ならなかったらそのままの点数。もし、重なったら、その得点は、半分または0点として計算します。

1-3 森のかくれんぼ

キャンプ場のサイトや森を使ったゲーム3~動物カードを森を歩き回って探そう~

適期
4月~11月
所要時間
30分程度(時間を決めて実施も可能)
対象
幼・小中高学年~
主なねらい
◎友とのきずなを強める   ☆
◎グループで協力する    ☆
◎グループ意識を高める   ☆☆
◎個の活躍と承認のチャンス ☆☆
◎生物の擬態等について関心を持つ☆☆
◎観察力・注意力を育む   ☆☆☆☆

1 準備するもの

  • 団体で準備するもの
     野外活動のできる服装,筆記用具(必要に応じて時計)
  • 自然の家の貸出用具
     森のかくれんぼ人工物一式

2 ゲームの説明

  • ボール、スプーンなど30こ程度の人工物を指導者が、指定するエリアにセットします。 

「このエリアに、人工のものが30個ほどが木にぶら下げられたり、地面に置かれたりしています。班で協力して、見つけて頭で覚えてきてください。○分経ったら、次の班が来ます。ここに戻ってきたら、記入用紙を渡しますので、記入してください。」
「見つけてもそれを動かしたり、隠したりしてはいけません。見て覚えるだけです。グループでの相談は、小さな声でしてください。」

指導者が小道(30mぐらいの長さ)の両側に所で準備した人工物をセットします。(約10程度必要です)。

30個ほどぶら下げます。
時間ごとに班が順番に小道に入り、注意深く探し、人工物を見つけ、覚えます。
終えたら、スタートに帰り、記入用紙に書き込みます。

3 ゲームの評価

  • 答合わせの時に、全員で隠されたものを確かめながら行っても良いでしょう。
  • その場合、自然の中でどんな色のものが、どんな形のものが見つかりやすく、また、見つかりにくいか意見を聞くことをおすすめします。できれば、そのような視点で自然界の生き物について結びつけることも可能です。

4 バリエーション

  • 2グループ対抗にして、2つの森に違った人工物を子供たちがセットして、お互いに見つけ合う。

1-4 音のOL(オリエンテーリング)

キャンプ場のサイトや森を使ったゲーム4

適期
4月~11月
所要時間
50分程度(時間を決めて実施も可能)
対象
小中高学年~
主なねらい
◎自然中でのゲームの楽しさの体感 ☆☆☆☆
◎感覚の向上        ☆☆☆
◎友とのきずなを強める   ☆
◎グループで協力する    ☆
◎グループ意識を高める   ☆☆☆
◎個の活躍と承認のチャンス ☆☆

1 準備するもの

  • 団体で準備するもの
    野外活動のできる服装,(必要に応じて時計)
  • 自然の家の貸出用具
    音のオリエンテーリング用具一式

2 ゲームの説明

人数:
指導者5~8人 生徒何人でも(グループで参加)

準備物:
音の出るもの指導者の数だけ 夜の場合ライト(グループに一つ~各自に一つ)

方法:

  • 指導者が音の出るものをもち、活動エリアに散らばる。
  • 30秒から1分に1回、音を出す。グループでその指導者を見つけだし、カードをもらう。指導者が、カードに500点、400点、300点、200点、100点のカードを持ち、手渡す。

3 ゲームの約束

(1)時間について

  • 制限時間は30分程度です。制限時間がきたら集合、集計します。
    時計を見て集まるか、笛で合図します。

(2)その他

  • けがの防止のため、走ってはいけません。

1-5 林間立ち木取り

キャンプ場のサイトや森を使ったゲーム5

適期
4月~11月
所要時間
30分程度(時間を決めて実施も可能)
対象
小中高学年~
主なねらい
◎自然中でのゲームの楽しさの体感 ☆☆☆☆
◎友とのきずなを強める   ☆
◎グループで協力する    ☆☆
◎グループ意識を高める   ☆☆☆
◎個の活躍と承認のチャンス ☆

1 準備するもの

  • 団体で準備するもの
    野外活動のできる服装,(必要に応じて時計)、ロープ12本セットをグループ数

2 ゲームの説明

人数:
指導者1人 生徒何人でも(グループで参加)

場所:
こもれびの森かあさぎりの森

方法:

  • こもれびの森、あさぎりの森の中でスタート集合しスタート場所を決めます。それぞれの班が2人ずつ組みを作ります。
    各班にロープを12本配ります。
  • 各班最初の2人が手をつないでロープを1本もち、目指す立木の所に行き、つないだ手を離さずに残った手だけで協力してロープを立木に結びつけます。(一結びでOK)
  • 立木にひもを結びつけたらスタート地点まで戻ります。次の2人組が別の立ち木にひもを結びに行きます。他の班の人が結びつけた木にひもを結びつけることはできません。
  • ひもは胸ぐらいの高さで、木の幹に結びつけることとして、枝に結びつけてはいけないこととします。
  • ひもは長さが違うので、ある程度結びつける木は限られることを伝えておきます。
  • 1つの組が全てのひもを結び終えたところで終了とします。(時間を決めておき、時間内で何本結べたかを競う方法もあります。)

3 バリエーション

時間にゆとりがある場合は、2回戦として自分たちの結びつけたひもを2人組のリレーで早くほどいて来るかを競うこともできます。
また、3回戦は、ちょうちょ結びやまき結び、もやい結びなど結び方を指定して高度にして行うことをおすすめします。

2 活動のねらい

この活動のゲームは、団体のねらいや実態にあわせて、指導者や児童生徒が選んで活動します。

3 評価について

この活動の評価を一つ一つのゲーム終了後に行うことも効果的ですが、すべてのゲームの終了後に総合成績として表彰することも一つの方法です。これらのゲームでは、活躍した友達の様子や他の班の良かった点などをふり返ることで、協力の場面ではどんなことが重要なのかを確認できます。また、成績の振るわなかった班において、どのような協力の方法があったか、どのような点が協力を促すことができなかったのかなどを確認することで今後の活動の改善点を発見することができます。