《火のつどい》キャンプファイヤー〜 火を囲んでの楽しい思いでづくり 〜
- 適期
- 通年(冬季は雪上で行えます)
- 所要時間
- 1~2時間
- 対象
- 幼児~
- 主なねらい
- ◎友とのきずなを強める
ファイヤー場
かもしか広場
本館に隣接
120人程度まで座って可能
らいちょう広場
キャンプ場の不動等前
200人程度まで可能
地面にも座れば
400人程度まで可能
きつつき広場
常設テントサイト横
80人程度まで
井桁のビニルシートの中に、ファイヤーまき一式がセットされています。
1.井桁の組み方と点火準備
- 薪は、食堂注文です。(大セットまたは小セット)※30人以下の小規模団体の場合は小セットで十分です。
- 薪と灯油が、ファイヤー台の上にビニルシートをかけて置いてあります。
- 準備は、シートをはずし、太い木をファイヤー台の上で井桁に組み、細かい木は、立てて井桁の中に入れます。
- 灯油は、始まる30分くらい前に井桁の上からかけます。そのとき、トーチの布にも一諸にかけておきます。
- 細かい木は、目皿から落ちないように工夫します。
2.火の神の登場場所
- かもしか広場 ・・・・・・・・・ 宿泊棟の裏、赤棟玄関
- らいちょう広場 ・・・・・・・ 炊飯棟、不動棟の脇
- きつつき広場・・・・・・・・・・ 第1炊飯棟付近
- 来拝広場 ・・・・・・・・・・・・・ 上の砂利道の角
3.消火、後片付け
※ 各ファイヤー場の近くに一輪車、スコップが置いてありますので、それを使って片付けてください。
(1)火に直接水をかけると火床のレンガがいたむので、できるだけ燃やしてください。
(2)井桁の太い木は、鉄板からおろして水をかけて消火し、当日(時間がなければ翌朝)清掃時間に後片づけをします。
(3)風が強い時は、火ばさみとスコップでファイヤー台からおろして、水をかけてください。
- かもしか広場 ・・・・・・・・ 水道のホースで消火、横の灰捨て場へ
- らいちょう広場 ・・・・・・ 水道のホースで消化、第1炊飯棟横の灰捨て場へ
- きつつき広場・・・・・・・・・ 第1炊飯棟からのびるホースまたはバケツで消火、炊飯棟横の灰捨て場へ
※ 他の場所の場合も、上記方法に従ってください。
4.貸し出し用具
※ かもしか広場で実施する場合、トーチ以外の貸し出し用具は、かもしか広場への非常口の内側にあります。
- カセット付アンプ・マイク・ドラムコード・火の神の衣装
- トーチ《かもしか広場ファィヤー用具倉庫》
☆ トーチの貸し出しを受ける場合には、一度、職員にご相談ください。また、必要本数分の雑巾を持参してください。
※ らいちょう広場、きつつき広場で実施する場合、トーチと上記用具は、不動棟ピロティーのロッカーにあります。
5.貸し出し用具の返納
- 貸し出しを受けた用具は、事務室へ返納してください。ただし、使用後のトーチ、バケツ、スコップ等は、もとの場所に返納します。
※ 不動棟宿泊団体は、翌日でもかまいません。
6.その他
- 風の強い日の実施については、職員に相談してください。
- ファイヤーキーパーをする人は、長そで・長ズボン・帽子の服装で、鉄工所用の皮手袋と軍手を2重にして使うと、より一層安全です。
- 冬季のキャンプファイヤーは冬季プログラムをご覧ください。
※ 全員または班長でのトーチサービスをされる団体は、トーチならびに灯油を準備してください。(灯油は、食堂でも購入できます。)
キャンプファイヤー資料編
展開例
(あくまでも「例」です。各団体のオリジナルプログラム大歓迎です。)
第一部 火を迎えるつどい
※気持ちをひきしめて
- 入場
小人数の場合は一重円、100人以上の場合は二重、三重円になる - 開会のことば
司会「立山連峰のふもと、この国立立山青少年自然の家にも夜のとばりが降りてきました。しばらく雄大な自然の音に耳を傾けてみましょう。それでは、今日一日の出来事を思い出しながら“遠き山に日は落ちて”を一番は歌で、二番はハミングで歌いましょう。」 - 火の女神(火の神)入場
円内をゆっくりと一周し、正面に立つ。そして、営火長に火を渡す。 - 営火長のことば
司会「営火長のことばをいただきます。」
営火長「火は、遠い昔から、私達に、生きる喜びや勇気を与えてくれました。火は、私達の生命でもあります。火を大切にすることは、自分を守ることにもなるのです。しかし、この偉大な火も、使う人の心により、人類を闘争と破壊へと導くことにもなります。火を大切に使う心を忘れてはいけません。今、ここに燃える火は、ここに集う私達に、大きな勇気と自信を与えてくれるものと信じます。」 - 火の守への分火と誓いのことば
司会「次に分火し、誓いのことばを述べていただきます。火の守は、営火長の前にお集まりください。」
営火長「あなたには○○の火をあげます。」
火の守「私は、○○の火をいただきました。(誓いのことば)」 - 点火
司会「火の守は、ファイヤーの周りにお集まりください。点火してください。」 (火の守は、一斉にまきに点火する。) - 歌
司会「さあ、みなさん、今あかあかと火がともりました。この火が燃え上がり、天までこがすように“燃えろよ、燃えろ”を三番まで元気よく歌いましょう」
第二部 交歓会
司会「さあ、燃え上がった火を囲んで、楽しいひとときを過ごしましょう。」
*みんなで楽しむ時間です。 グループで、個人で、目立ちたい人、目立ちたくない人とにかく、自分を、自分達を売り込むチャンスです。
第三部 火を送るつどい
- 歌
司会「あれほど勢いよく燃えていた火も、いつの間にか小さくなりました。楽しかったこのファイヤーを胸におさめ、お父さん、お母さん、兄弟や家族、そして、友達のことを思い出しながら”ふるさと”を一番は歌で、二番はハミングでうたいましょう。」 - 営火長のことば
司会「このキャンプファイヤーも終わりを告げようとしています。火を送るにあたって、営火長からお別れのことばをいただきます。」 (営火長は、ファイヤーの前に進み、トーチに火をつけた後正面に戻る。)
営火長「楽しかったこのつどいも終わりに近付いたようです。今宵の私達のつどいを照らし続けてくれた意義ある火を、永遠の火といたしましょう。そして、みなさん、これからも、お互いに、協力しあい、励ましあい、がんばりましょう」 - 火の女神(火の神)退場
司会「終わりに“今日の日はさようなら”の歌で、火の女神を送りましょう。」 (営火長は、火の女神にトーチを渡す。火の女神は、円内をゆっくり一周して退場する。) - 閉会のことば
司会「楽しいつどいの間、私達を見守ってくれた炎も、今は、静かに消えてゆこうとしています。私達は、この宿泊生活を通して、とても素晴らしい経験を得ました。それらは、楽しく、また厳しく、生涯忘れることのできない思い出の一つとなることでしょう。この感激を胸に、明日から、また、新しい気持ちでがんばりましょう。今日のこのつどいを、小さくなった火とともに閉じたいと思います。」
「遠き山に日は落ちて」
- 遠き山に日は落ちて
星は空を散りばめぬ
今日の業をなしおえて
心かろくやすらえば
風は涼しこの夕べ
いざや楽しまどいせん
「燃えろよ燃えろ」
- 燃えろよ燃えろよ炎よ燃えろ
火の粉をまきあげ天までこがせ - 照らせよ照らせよ真昼のごとく
炎ようずまきやみ夜を照らせ - 燃えろよ照らせよ明るくあつく
光と熱とのもとなる炎
「ふるさと」
- うさぎ追いしかの山
小ぶなつりしかの川
夢は今もめぐりて
忘れがたきふるさと
「今日の日はさようなら」
- いつまでも 絶えることなく友だちでいよう
明日の日を夢みて希望の道を - 空をとぶ鳥のように 自由生きる
今日の日はさようならまた会う日まで
誓いの言葉の例
- 友情の火 ~ 私は、友情の火をいただきました。
思いやりを忘れず、いつまでも友達を大切にすることを誓います。 - 協同の火 ~ 私は、協同の火をいただきました。
互いに励まし、協力することを誓います。 - 感謝の火 ~ 私は、感謝の火をいただきました。
いつまでも感謝の気持ちを忘れないことを誓います。 - 規律の火 ~ 私は、規律の火をいただきました。
自らの心をひきしめ、規律正しく生活することを誓います。 - 健康の火 ~ 私は、健康の火をいただきました。
これからも、心身ともに健康であり続けることを誓います。 - 努力の火 ~ 私は、努力の火をいただきました。
何事にも、常に努力を続けていくことを誓います。 - 奉仕の火 ~ 私は、奉仕の火をいただきました。
心から、人につくすことを誓います。 - 自由の火 ~ 私は、自由の火をいただきました。
足元を見つめ、自分自身の道を歩んで行くことを誓います。 - 創造の火 ~ 私は、創造の火をいただきました。
創意工夫を忘れず、常に新たな気持ちで生活していくことを誓います。 - 希望の火 ~ 私は、希望の火をいただきました。
今日の良き思い出を忘れず、一歩一歩前進することを誓います。
キャンプファイヤー資料
点火の工夫「立山開山伝説(概要)を使った点火の工夫」
登場人物・・・・・・佐伯有頼(さえきありより)
準備物・・・・・・白い衣装 弓矢(竹にひもを張ったもの)
さえきありより 手にトーチを持って登場
パントマイムで、話に合わせて動きをする。(もし、物語を覚えることができたら一人語りしてもよい)
わたしは、さえきありよりと言うものじゃ。
立山の近くで何やら楽しく過ごしている声に誘われて、1300年も昔から時間を乗り越えてやってきてしまった。
ところで、わたしと皆さんとは、大きな関係がある。わたしは、立山に道を作り神社を建てたのじゃ。みんなが、立山の近くで遊べるのも、わたしのお陰と言うことじゃ。
わたしが、それまで、人が上ったこともなかった立山に、道を作り上れるようにしたことについては、大きな事件があったのじゃ。それを今からお話しよう。
このあたりで、井桁に点火し、物語を続けていく。
私の父は、1300年ほど前、ここ越中の国の国司をしていた。今の県知事みたいなものじゃ。そのころわたしは、今の魚津のあたりに住んでおった。
私が16才のことであった。私は、父が大切に育てている白タカを借りて、タカがりにでかけた。ところが、しばらくするとどうしたことか、タカは、天高く逃げていってしまった。わたしは、父の大事なタカを見つけようと何日も何日も野宿をしながらタカを捜した。
いつのまにか、常願寺川のほとりに出たときでった。川岸の高い松の木に止まっている鷹を見つた。わたしは大喜びで、木に近付いた。その時、やぶの中から大きな熊がおそってきた。びっくりしたタカは、大空に逃げていってしまいました。
怒った私は、弓に矢をつがえた。そして、熊の胸めがけて弓を打ち込んだ。熊は、血をたらしながら逃げていってしまった。
私は、その熊を追って山の奥深くに入っていった。熊の血のあとは、ぽっかりと開いたほら穴の中につながっていた。私は、弓に矢をつがえてほらあなの中に飛び込んだ。
何とそこには、金色に輝く仏様が立っていました。そして、仏様の左の胸には、弓矢が突き刺さっていました。
「私が、はなった矢では。」
と思うと、もったいなくて、気をうしなってしまいました。
気を失っている有頼に仏様の声が聞こえてきました。
「ありよりよ。この立山は、地獄も極楽も有るという山なのだ。人はこの山に登ることでいろいろ悩みから救われるのだ。しかし、残念なことに、人々はこの山のことは知らないし、登る道もない。そなたに、この立山を開き、おおぜいの人が上れるようにしてもらいたいと思って、白タカや熊に姿を変えてここまで導いてきたのだ。」
ありより起きる
「こうして、わたしは立山のふもとの芦峅や岩峅にお寺を立て、立山への道を開いたということじゃ。」
さてさて、見れば、皆さん、わたしの付けた明かりで、これから楽しい時を過ごそうというところ。ながいをして、これ以上邪魔をしてはいけない。そろそろ引き上げよう。
そうそう、みなさん。わたしが開いた立山の素晴らしい自然を大切にして下され、そしてまた遊びにきなされ。楽しいときをすごされなさい。
(退場)
*司会:交流の時間につないでいく。
立山開山伝説より